Martin 00-41 (1975)

CONDITION: | MINT |
---|---|
TOP: | German Spruce |
SIDE BACK: | Indian Rosewood |
FINGER BOARD: | Ebony |
BRIDGE: | Ebony |
NUT WIDTH: | 48.3mm |
BRACING: | Non Scalloped X Bracing |
PICKGUARD: | ー |
SCALE: | 645mm |
BINDING: | White |
TUNER: | Original |
CASE: | Original Blue Case |
世界に1本!超レア!
この年代のギターとしてあり得ない仕様ばかりのスペシャルな1本です!
そもそも私、70年代に00-41が存在することをこの個体を見るまで知りませんでした(000-41が70年代に2本作られているのは知っていたのですが…)
何故なら私たち楽器店のスタッフが見るマーチンの資料に00-41が作られたという記載がないのです。
ということで、世の中のほとんどの人たちがこの70年代の00-41の存在を知らないはずです。
この00-41は1972年から1975年の4年間の間に5本のみ作られました。
1972年に1本、1973年に1本、1974年に1本、そして1975年に2本作られています。
この個体は1975年に作られた最後の1本。
通常のレギュラー品ではなく、顧客からの特別注文で製作された物です。
マーチンの工場周辺の地域出身のエド・クインターという人が当時オーダーした物ということが分かっています。
マーチンのカスタムショップの設立は1979年ということで、それより前の個体であり、ヴィンテージと呼べる年代の特注品はマーチンのギターではほとんど見ることが出来ません。
従業員用に製作したエンプロイーモデルは時々見かけますが、こちらはそうではなくて、ネックブロックに00-41とシリアルナンバーの刻印があります。
TOPはジャーマンスプルース。
1975年製ですが、このような小さなモデルには75年以降もジャーマンスプルースが使われるケースがあります。
杢目がとても細かく、綺麗なスプルースで、ジャーマンらしい色がとても雰囲気が良いです。
S/Bはインディアンローズウッド。
こちらも柾目で色の濃い素晴らしい材が使われています。
バインディングの入ったヘッドはなんと四角い穴のスロテッドヘッド。
70年代は通常丸穴のスロテッドヘッドなのですが、こちらは戦前のように四角い穴になっています。
そしてさらにトーチインレイの仕様!
使われているアバロンも白っぽい上品な物が使われ、塗装の経年変化もあり、とても雰囲気あるルックスです。
チューナーはオリジナルが付いており、当時00-45に使われていた物と同じです。
指板、ブリッジはエボニー。
バインディングの入った指板にはなんとスノーフレークのポジションインレイ!
通常41、いや45スタイルでもこの時代はヘキサゴンインレイですが、こちらは1Fから始まるスノーフレークインレイです。
こちらのポジションマークも白っぽいアバロンが使われており、上品なルックスです。
そして、なんとブリッジはピラミッドブリッジ!
通常はベリーブリッジですが、戦前スタイルのピラミッドブリッジが付いています。
しかも、付いているサドルは両端がブリッジの上面に乗るツバだしタイプで、古いマーチンと同じスタイルになっています。
アバロンの入ったロゼッタになんとノンピックガードの仕様!
この時代は黒いピックガードが当たり前ですが、そのピックガードがありません。
このスタイルのギターはピックガードない方がお好きな方も多いのではないでしょうか。
ボディトップの外周にアバロントリムが入る41スタイル。
ボディのバインディングはホワイトの仕様です。
ここまででも十分なスペックですが、さらにこの個体はボディバックにもアバロントリムが装飾されています。
ボディトップのアバロンは派手な色の物、ボディバックのアバロンは白っぽいアバロンを使い、トップのアバロンに比べて細い物を使っています。
チューナー、ナット、フレット、サドル、ブリッジ、ブリッジピン、エンドピンの全てがオリジナル。
そしてもちろんオリジナルフィニッシュです。
そしてボディはノークラック!
さらにオリジナルの00サイズのブルーケースが付属します。
僅かな小傷はありますが、とても綺麗なミントコンディションの1本。
ブリッジの右のピラミッド部分に軽いクラック修理がありますが、サドル脇などではないので、今後の使用には全く影響ありません。
そもそもオリジナルの41スタイルってドレッドノートしか触ったことありませんでしたが、この00サイズの41って凄く良いです。
41らしい爽やかで抜けの良い倍音感で、00サイズということもあり音のバランスの良さは抜群。
芯があり明確なトーンの00-45よりももっとふわっとした包み込むような優しいサウンドで、これは一度弾いたら虜になると思います。
サウンド、コンディション、仕様、レア度のどれを取っても最高の1本だと思います。
このギターを見た時、このような仕様を70年代にも作ることが出来たのだなと思いました。
そもそも世界に1本しかないマーチンのヴィンテージギターを手にいれるということがほぼ不可能なので、コレクターの皆様は是非この機会にご検討ください。
こんなチャンス二度とないと思います。
そしてこれ以上レアなマーチンのギターを今後紹介するのは不可能だと思います。
世界に1本しかないマーチンを所有するということは特別だと思います。
是非このチャンスをお見逃しなく!