CONDITION: | EXF |
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TOP: | Adirondack Spruce |
SIDE BACK: | Brazilian Rosewood |
FINGER BOARD: | Ebony |
BRIDGE: | Ebony |
NUT WIDTH: | 45.8mm |
BRACING: | Fan Bracing |
PICKGUARD: | ー |
SCALE: | 621mm |
BINDING: | Brazilian Rosewood |
TUNER: | Original |
CASE: | Original Coffin Case |
1887年製のMartin 2-20が入荷しました!
コフィンケース付きのフルオリジナルコンディションです!
TOPはアディロンダックスプルース。
今、流通している材とは違い、杢目がとても細かく綺麗です。
色の焼け方もとても上品で、素晴らしい雰囲気です。
S/Bはブラジリアンローズウッド。
こちらもダークカラーの素晴らしい材が使われています。
特にサイドの杢目が特徴的で、縦に流れる黒いラインを境目に色が変わる美しい材です。
四角い穴のスロテッドヘッドにはブラジリアンローズウッドのヘッドプレート。
当時、手作業で作られていたヘッドのスロテッド部分の内側にはRが付いて膨らみがあり、現在のスロテッドヘッドでは味わえない独特の雰囲気があります。
ヘッドの裏にはC.F.Martin New Yorkのスタンプが押されています。
チューナーはオリジナル。
当時のチューナーのギアは上側に付いており、現代とは違うルックスです。
この彫刻のパターンに似たチューナーはいくつか存在しており、1970年代からスタイル28などでも使用されています。
つまみは貴重なアイボリーです。
ネックはスパニッシュシダー。
1840年代の終わり頃から1916年まではマホガニーではなく、スパニッシュシダーネックの仕様です。
指板、ブリッジはエボニー。
どちらも黒く、艶のあるとても綺麗なエボニーです。
ポジションマークはないシンプルな仕様で、フレットはバーフレットです。
ブリッジはオリジナルのピラミッドブリッジで、とても綺麗な状態で残っています。
サウンドホール周りのロゼッタはマルチカラーのヘリンボーン。
そのヘリンボーンの内側と外側にはローズウッドのラインが1本ずつ入っています。
ボディトップのパーフリングはメイプル、ローズウッド、エボニーの組み合わせ。
ボディバックのパーフリングはメイプルのみです。
ボディバックのセンターにはマルチカラーのモザイク柄の寄木細工。
ボディのバインディングはブラジリアンローズウッドです。
このStyle-20はあまり聞き慣れないと思いますが、1800年代でStyle-22と共に製作が終わっています。
Style-21はその後も残っているので、皆様もご存知かと思います。
そして、この2サイズは女性用の大きさと言うことで、当時のカタログに記載されています。
年代によって表記が変わるのですが、
2 1/2はヤングビギナー、もしくは女性用サイズ。
2は女性用サイズ。
1はLarge Size。
0はLarge Concert Sizeとして紹介されていました。
チューナー、ナット、フレット、サドル、ブリッジ、ブリッジピン、エンドピン全てオリジナル。
フレンチポリッシュの塗装も全てオリジナル。
オリジナルのコフィンケースもモデル名が書いてあるラベルが綺麗に残っています。
トップのサウンドホールからブリッジに掛けて1箇所クラックの修理がありますが、年代を考えれば素晴らしいコンディションです。
ナット幅は45.8mm。
ブレーシングはファンブレーシングの仕様です。
このファンブレーシングの1800年代のマーチンは本当に素晴らしいサウンドで、軽く爪弾くだけで極上のサウンドを楽しむことが出来ます。
柔らかく広がりのあるサウンドの中にも音にしっかりと芯があり、クラシックギターとはまた違う趣のあるトーンです。
3 Sizeや2 1/2 Sizeと比べてボディが大きい為、低音の存在感もしっかりあり、バランスの良いサウンドも魅力です。
この時代のフルオリジナルコンディションのギターは大変貴重です。
是非、ご自身のコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。